シートカバー 取り付けレビュー クラッツィオ ジュニア


クラッツィオ製、車用シートカバーの取り付けの詳細です。


Clazzio Jr.をDIYにてトヨタ ライズへ取り付けをしました。

体感した難易度・クオリティーのレビューです。

これからご自身で取り付けに挑戦しようという方の参考になれば幸いです。




プロローグ


シートカバーやマットなど、車載アクセサリーのブランド ”クラッツィオ”。

車種専用設計のシートカバーは後付け感が少なく、純正品のような仕上がりと好評な商品です。

サイドエアバックに関しても試験がなされているとの事なので安心です。


フィッティングのクオリティーは高いのですが、その分取り付け難易度も高くなっています。

カー用品店での購入・取り付けでは、工賃が数万円と高額となりベーシックモデルの場合では工賃の方が高くなるほどです。


DIYでの取り付けとなるとビギナーにとってはハードルが高いのですが、ネットで購入し自分で取り付けを行った際のコスパは計り知れないものがあります。

心配な面はあるのですが、今回初めて取り付けに挑戦したのでその時の状況をレビューしていきます。


作業者のスペック


今回作業を行う自分自身のスペックとなります、もちろん一人で行います。

・シートカバーの取り付け自体が初めてです。
・DIY経験はナビの取り付けやシートを外したりと多少の経験があります。
・握力に関しては成人男性の平均を下回る低スペックです。

正直自信はなく、心配の方が多い状態です。

ぴったりとフィットする様にできているこのカバー、ある程度の握力を必要とするようなので体力面での不安があります。

日常生活では度々「自分にあと数kgの握力があれば」と唇を噛んできました。


準備


やはり”車両を壊さない” という事を第一に考えたいです。

座席下部にはシートヒーターやエアバッグの配線があるので、作業後に動作不良という事だけは避けたいです。

またボディーや内装に余計な傷はつけたくないので、”備えあれば憂いなし” 危険な箇所はマスキングテープでの養生を徹底します。



シートカバーの取り付けという性質上、ドアを開けたままでの作業が続く事になります。


作業中はメーター内の警告ランプが点灯状態となります。

消費電力は僅かと予想されますが、けして精神衛生上良いものではありません。

万が一にも電力の低下により、エンジンが始動不能となった場合の損害は計り知れません。

バッテリーのマイナスプラグを外す方法もあるのですが、昨今の電子制御された車の現状を考えると、システムの完全OFFには躊躇してしまいます。

そんな時に頼れるアイテムが、このピーピーストッパーとなります。


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カーテシスイッチを挟み込む事で、押し込んだ状態をキープする事ができます。

これにより実際にはドアが開いているにも関わらず、車には閉まっている状態と思わせる事ができます。

大変簡単で効果的な方法となりますが、ピーピーストッパーを挟んだ事を忘れて、そのままドアを閉めないよう注意してください。


スケジュール


手慣れているならば数時間で終わらせる事も可能かと思いますが、ビギナーには長期戦が予想されます。

1日で全て終わらせる必要はないので、スケジュールは緩く設定しました。

少しづつ作業をして行き3日位かけて終われば良いかなというイメージです。

長時間の作業により体力が消耗した状態ではミスも起こりやすくなるものです。

*後述しますが指にダメージを負ってしまいました。

自分のミスなのですが、シートカバーの取り付けで怪我をするとは考えが至りませんでした。

やはり安全第一で作業すべきと思います。



Clazzio Jr.


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幅広いラインナップを展開するクラッツィオ、シートカバーだけでも沢山のシリーズがあります。

Hight Quality Series・Prime Series・Custom Order・Sports Series・Comfort Series・Stylish Series・Basic Series・働くクルマ series

今回取り付けを行った ”クラッツィオ ジュニア” はBasic Series、シンプルデザインの入門モデルという位置付けです。

カラーはアイボリー・ブラック・ブラウンの3種類。

撥水性のある生地なのですが、空気穴が空いているようなので防水ではないようです。

運転席の座面



取り付け作業


取り付けをした時期が夏場というもあり、車内での長時間作業は熱中症の心配もあります。

なので1日で作業を終えるのではなく、

1日目・運転席
2日目・助手席
3日目・後部座席、と3日に分けて実施しました。



運転席の取り付け


座面・背もたれ・ヘッドレストと3つの部品に分かれています。


*座面



目隠し用生地やシートリフターを外し、座面からかぶせていきます。

座面のカバーはベルトやマジックテープでの固定となるのですが、座面下での取り付けなのでとにかく作業性が悪いです。


説明書には通すべき場所の記載があるのですが、暗く見辛いので1回ですんなりとは行きませんでした。

座面下の空間


シートの高さを一番上に上げて作業をしますが、暗がりを照らすライトは必須かと思います。

座面取り付けでの難所は、座面下での作業性の悪さとなります。



*背もたれ


サイドのファスナー


シートカバーを上からかぶせてサイドのファスナーを閉めます。

ファスナーがキツ目ではありますが、特に問題なく装着できました。

この後にシートカバーの先端を背面裏から引き出してプラフックをフレームに掛けるのですが、ここが一番の難所となります。

座席を横からみた所


矢印の先端部分がプラフック(プラスチックフック)です。

目隠し生地の中に隠れているフレームに引っ掛けます。

手探りでの作業の上、結構な力を必要とします。

フックが届かない場合には、上からかぶせたシートカバーをさらに下に引っ張って、生地に余裕を持たせます。

一度では掛けられず、二、三度トライして取り付ける事ができました。


何度もトライを繰りかえすと徐々に体力が奪われていく事になります。

時間的に余裕があれば、休憩しながら体力の回復を待つ事もできます。


プラフックなのですが、後述するヘッドレストを先に行い少しでも慣れておくと良いかもしれません。


*ヘッドレスト




部品が小さいので座席に比べてだいぶやり易いのですが、地味に手間はかかります。

このヘッドレストもプラフックでの固定となります。

手始めにこのヘッドレストから始めれば、取り付け作業のウォーミングアップになるかと思います。



助手席の取り付け


運転席側ができれば要領自体は助手席側も同じです。


運転席側の難所、”背もたれ” のフックをフレームに掛ける部分ですが、スペースの関係上助手席側だと利き手では力が入れづらく、運転席側よりも苦労する事となりました。

運転席の時よりもリトライ回数が増え、体力の消耗はこちらの方が大きかったです。

目隠し生地を引き出し空いた隙間に手を入れて作業をするのですが、生地の引き出し方が甘くより作業性の悪い状態で行っていたようです。

目隠し生地を目一杯まで引き出した所、力を入れる事が出来き無事プラフックをかける事ができました。

何度もリトライした結果、ここで指を負傷する事となりました。

作業が行い辛い場所なので、そういうものかと諦めて力技に徹していたのが原因です。

一度冷静になり説明書を読み返すべきでした。



後部座席の取り付け


後部座席も座面・背もたれ・ヘッドレストの3つの部品です。


*座面



座面自体を一旦車両から取り外しての取り付けとなるので、シートカバーの取り付け自体はし易かったです。


座面の取り付け、取り外しの方に手間がかかるかと思います。

シートベルトのバックルなどもあるので、着け外しの要領を得るには多少の時間がかかると思います。

シートカバーの取り付け説明書と合わせ、車両側の説明書も確認したい所です。(座面を外す場合には適正な部分を持たないと、フックが変形してしまう恐れがあります。)

座面の取り付けは上から押したり体重をかけてフックをはめるのですが、座面のクッションに吸収されて中々力が伝わらない状態でした。


車種により違いがあると思いますが、ライズの座面は軽く一人で持つ事ができました。



*背もたれ



背もたれに関してはシートベルトが邪魔だったり、ラゲッジロームから回り込んでの作業など多少ややこしい面がありますが、説明書の通りに進めていけば問題はありません。

1箇所想定外なポイントがありました。

リアシートにビス留めされている部品を一度緩めて生地を挟み込む作業です。


写真のビスを左右で4箇所緩めます。

外す時から感じたのですが、一箇所もの凄くキツいビスがありました。

斜めに入っている訳でもないのですが、入り口から締め終わる所まで終始きつく、想定外の時間・体力的なロスが発生しました。



*ヘッドレスト



ヘッドレストは、運転席・助手席と共通となります。



コンソールの取り付け




コンソールボックスの蓋を外しての取り付けとなります。

ネジ止めの作業となりますが、問題なく完了しました。



作業時間


3日に渡り取り付け作業を行い何とか終了する事ができました。

夏の車内という事もあり、ゆっくりと休憩時間を多めにとりながらの作業となり、それぞれ正味作業時間に2時間位がかかりました。

説明書を見落としていた部分もあったので、作業内容をしっかりと把握できていればもう少し時間短縮ができていたかと思います。



クオリティー






慣れによる作業時間の違いはありますが、出来上がりのクオリティーに差はないと思います。

純正シートにぴったりとできている性質上、説明書通りに取り付けができれば誰がやっても同じ出来上がりとなります。

このClazzio Jr.はシンプルなデザインのエントリーモデルなのですが、安っぽさを感じさせないクオリティーで価格以上の満足感を得る事ができました。

純正シートよりも高級感があると思います。

長期間使用すると生地に傷みが出ると思いますが、ウェブサイトでは単品パーツ販売や補修用の生地販売もされているので安心です。



ダメージ


作業が終わり自身が受けた肉体的ダメージです。

・体のあちこちが筋肉痛

車内は決して作業性の良い環境ではないので、這いつくばって覗き込んだりと狭い空間での作業を強いられます。

慣れない作業という事もあり、普段使わない筋肉をたっぷりと使用しました。


・利き手の親指、第一関節へダメージ

事前の情報収拾では、きつめなので指が痛くなるとの事でした。

実際にかなり力を必要とする場面が現れたのですが、そういう物なのかと無理やり力技で行ないました。(上述しましたが作業の前準備が不完全な為、作業性の悪い状態でした)

一度始めた作業、もう後戻り出来ないという精神状態でしたので関節にダメージを負うほど力を入れてしまいました。


病院へは行っていないのですが、2カ月ほど痛みが引かず靭帯損傷レベルと自己診断しました。

現在では無事完治しているのでホットしています。



まとめ


内装やボディーへの傷対策ですが、マスキングが功を奏し無事に傷をつける事なく終了できました。

作業自体はある程度の握力を必要としますが、非力な自分でもでなんとか一人で取り付ける事ができました。(女性の方には厳しいかと思うので、サポート役の方がいれば安心かと思います)

まずは説明書をよく読んで、作業内容をしっかりと把握する事が大事かと思います。

文章・写真だと一度で理解できない部分もあるので、さらっと流し見した程度では手こずる結果となります。


精神的な余裕が生まれるので、時間的に余裕を持つ事も大事だと思います。

焦ってしまうと負のローテーションにハマってしまい思わぬ自体を招きかねません。

経費を節約する為に行ったDIYで、怪我を負ったり愛車を壊してしまっては本末転倒となってしまいます。

なにぶん初めての作業、想定外な事は必ず起こると考えておくべきかと思います。

そんな時には一息入れる心の余裕を持ちたいです。


取り付け工賃が浮いた喜びもあるのですが、自分で取り付けた達成感は大きいものがありました。



以上、

『クラッツィオ、シートカバー取り付け』でした。